飯は喰いたし、眠気は強し。
そんな感じののらくら雑記帳。
Posted by 中の人:狐或いは右端 - 2010.08.09,Mon
魂フェのことをNGに伝えるの忘れてた!
どうも、管理人です。
次の魂ネイションの方は忘れないようにカレンダーに記述しておきました。
数作っても売れないから限定ね!はまだ企業の事情を察するけれども売っ払い目的とか本当勘弁ですよ奥さん。
売り払いがどうのといえば夏コミがもう今週ですね。
現時点で13日は空けられそうなので胸をなで下ろしているのですが、今度問題になってくるのは何時に出発するかどうかです。
コミケはなー、待ち時間がなー…。
入場規制解除後という手だても割合利用するのですが、こうすると大概色々と売り切れているという罠。
ワンフェスやTAFと違って展示見に行くんじゃなく物買いに行くからなあコミケの場合。
孤独に行って3時間とか入場待ちするのも中々むなしいというか、テトリスやろうにも旧型DSだから重いし。
ぐぬぬ。
久々のオマケ。よくわからないパラレル。
オマケをつけるのすら久々とか、管理人仕事しろ! …ハイ。
内容は特にないパラレルというかパラレルの世界観説明というか。
――それがいつからなのかを、誰も憶えていやしないが――
少なくとも確かに、世界は閉ざされたのだ。
すっぽりと天井に覆われたこの世界から“外”やら“空”やらは閉め出されてしまった。
ドーム状の都市は中心を貫く巨大な捻子から生み出されるエネルギーによって保たれ、或いは汚されている。
天井に近ければ近いほど環境がよく、ライフラインも整っているとされているが、そんなことは下層プレートに住む者たちには関係がない。想像も及ばない。
毎日を食いつないで行くのが精一杯。捻子から排出される霧は肺を蝕み、下へ行けばマスク無しでは生活できなくなっていく。
それが何年、何日、何時間、何秒前に起こったのかは誰もが忘れた。
しかし確かに起こった大閉塞のその日から、世界は歪み捩れ、それは人であろうと同じこと。
例えば、そう。
第13層の機関通路で働くシモンもご多分には漏れない。
全ての住人がそうであるように大閉塞の前の記憶は断片化され思い起こすことも難しく、肉体は変質して久しかった。
それでも彼は比較的、人としての形を保ってはいたのだけれど、神経がどうもいけない。
視神経は真っ暗闇の方がよく見えるといった有様。人工燈の灯りすら視界がちらつく。ものの形は脳内に反映されなくなって、代わりに熱を初めとしたエネルギーの流れが見えるようになった。
ただ、捻子に繋がる機関の点検という職にありついたのは、この目のお陰だった。
身寄りのない少年1人、食事にありつけるというのはこのご時世有り難い話だ。
……例え、瞳が熱を感じる代わりに皮膚が温度を感知できなくなったとしても。
そんなのはここでは些細な問題だった。
天井に繋がる捻子の天辺に座する螺旋王はこの世界を正そうとしているとも噂されるが、そんなことすら大多数の人間達にとっては些細な問題だ。
植物に変質した者もいる。魚に変質した者もいる。昆虫に変質した者もいる。獣であれば、数え切れない。
己が異形となるのに耐えきれずに狂った者は、たくさん。変異の過程で体が崩れた者も、やまほど。
生きていることが奇跡。明日も心臓が動いているなら幸運。それがここでの常識。
だから、そう。
「……退屈ったらありゃしねえなァ。影共の一匹でも出ねぇもんかな」
こんな風に言って欠伸をする彼は、確実に異端。
影たちはこの都市のどこにでも現れる。物を壊しもする。人を食らいもする。奪うのが影の本領。
工場の動力から家庭の熱源まで全てをまかなう、捻子から生まれるエネルギーを運ぶこの機関通路は格好の餌場だ。
故に通路の運行を守る技師を更に守るために、力ある者へと変質した者たちが雇われる。彼、カミナもそのひとり。
でも普通の神経をしているなら、出来る限り影と出会わないことを祈るはず。わざわざ危険を呼び寄せないのが、普通。明日も心臓が動いているという重畳を得るために。
もしかしたらカミナの場合、身の安全を守るという意識が壊れてしまっているのかもしれないけれど。まあ、そんな者も、いなくはない。どうせ運が悪ければ明日はもう心臓が動いていないから。
大閉塞が起こる前、カミナがどんな人間だったのかをシモンは思い出せない。
たぶん、おそらく、昔からの知り合いなのだと思うけれども、記憶はこの街から失われた。
それでもシモンの脳が体が変質していくまさにその時、カミナが隣に居たのは確かだった。
温かいという感覚はとうに失ってしまったけれど、最後に感じていた温度は変質の苦しみに呻く自分の手を握ってくれていたカミナの掌の熱だから。
何故傍にいたのか、それすらもう忘れてしまった。
でもまあ、腐れ縁というやつか。大閉塞直後の混乱も一緒に……もっぱらカミナの腕っぷしで……乗り越え、今ではこうして一対として機関通路で働いている。
今日調べるべき最後の管のバルブを締めて、シモンはゴーグルの下で目を瞬かせる。
ゴーグルをしていても目を開けているのはそれなりの苦労だ。頭の奥のところが傷む。
藍色の髪の上に慣れた重みが乗って、シモンは目を閉じた。
カミナの手がぐしゃぐしゃと髪を乱し、それから機械油で汚れたシモンの手を握る。
仕事が終わればずっと目を開けている必要はない。手を引いて貰って機関通路の外へ出て、食べられなくはない味の食事を摂って、帰ったら眠る。朝が来ればまた機関通路へ戻る。
「毎日毎日代わり映えねぇな」
ルーチンワークはシモンにとって日常だったが、カミナにとっては退屈のようだった。
鼻を鳴らしたカミナが、機関通路のどこかにある上層へ繋がる階段を探していることをシモンは知っている。ドームを貫く捻子に寄り添う螺旋は、あるのだか、ないのだか。天辺には螺旋王と呼ばれる支配者が居るのだか、居ないのだか。
曖昧模糊とした世界で生きていくだけに満足しているシモンには、与り知らぬ所だった。
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