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飯は喰いたし、眠気は強し。 そんな感じののらくら雑記帳。
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Posted by - 2024.11.23,Sat
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Posted by 中の人:狐或いは右端 - 2008.08.15,Fri

小指を角にぶつけるのってマジ痛いじゃないですか。
多分他人様の感想や評価が気になり過ぎるっていうのはそんな感じのことなのかなあとか思いました。
というか多分余計な部分を気にしているのが悪いんだ。でもそこのところを矯正するのはなかなか難しいですね。

等と訳の解らんことを言いつつ、文章があまりにも形になってくれないので昔書いたモノを18禁に追加しました。
使い回し(と言うのかなこの場合)で済みません。
早よ更新材料を揃えますんで!


一応オマケでショタニキネタ、まだショタニキがシモンといる頃の小話を。
ショタニキがシモンシモンうるさいけどそれはどうもデフォルトのようです。






洗面所の鏡に映り込んだシモンの顔はこれ以上ないって位に緊張してた。まかり間違えば息の音すら止めてるんじゃないかと思うくらいに。
「いいかカミナ、動くなよ!
 絶対に!」
背中側に立たれて耳元で喚かれ俺は首を竦めた。シモンの腕が俺の横を通り過ぎて洗面台の上に置いた剃刀に伸びる。本当はシモンが髭を剃るために支給されてる奴だけど、等のシモンの面には目をこらして鏡を覗いたって髭なんざ見えなかった。
尤も俺の目というのは今のところ、わさわさ伸びてきた髪に邪魔されてまともに前が見えてないんだけども。適当に耳にかけたり、まあそれなりに俺も対応してきたんだが、いくらなんでもこりゃどうかと見かねたシモンは遂に俺の髪を切る決心をしたのだ。
前髪が顎に届こうって段になってそんなことを決意するというのもシモンの感覚がズレてることを示しているような気がするんだが。
鏡とにらめっこしてる俺に安心したのか、シモンはためつすがめつしていた剃刀を俺の髪の毛に当てた。握って引っ張られた髪がぶつっと音を立てて床に落ちていく。そういやこの髪どうやって片づけるつもりなんだろう。後で一緒に地道に拾うのか。
「なあ、シモン」
真剣な顔で俺の毛と相対しているシモンへ尋ねようとすると、びくっと跳ねた手が両方髪から離れた。鏡の中で頬引きつらせたシモンが今度は眉を寄せる。
「動くなって言ったろ!?」
なんだそりゃ。喋ることも出来ないって石にでもなれってことかよ。ムチャクチャだ。
「息すんなってことかよ!」
鏡の隣で気ぜわしくブータが口を尖らせた俺とシモンを交互に眺める。鼻を鳴らした俺の保護者は踏ん反り返る勢いで言った。
「耳切り落としちまったらどうすんだよ!」
どんだけ手元不如意なんだよ!
シモンの男の割には細い、ただ骨っぽくて女には絶対見えない手が器用なことを俺は知ってる。幾らなんだって耳が片方無くなるってこたぁないだろう。だけどシモンは自分を信じていないのか、心底不安そうに言った。
「でなくても顔に怪我するかもしれないし、眼にでも入ったら…」
「今眼に入りそうなのは髪だっての」
大体男が顔に傷作ったからってどうってことねえ。眼は…ちょっと困るが、まあ俺が眼を閉じてれば一応大丈夫なんじゃないだろうか。
「適当に前髪無くしてくれたらどうでもいい」
本音だったしその方が手間が無くて良いだろう。後ろ髪なんてもっと伸びたら括ったらいいんだ。
どっこいシモンはますます心細そうにどんぐり眼を縮める。
「前髪が一番怖いんだよなあ…」
耳の横あたりの毛から始めたのはそういう理由だったのかと俺が合点している後ろでシモンがため息を吐いた。それでもやっぱり一番問題なのは前髪だ。なにがなんでも切ってもらわにゃ俺が困る。
「シモン」
前髪を引っ張りながら呼んでみたら、諦めた顔でシモンが頷いた。俺なりにシモンの心配を減らすために瞼は閉じてなるべく息を大人しくする。ちょっと躊躇った指が俺の髪の毛を梳いて、それからザリザリと剃刀が前髪を削いだ。
「…切るとなるとちょっと勿体ないなあ」
しばらくそうやって続けて少しは自信もついたのか、ふいにシモンがそんなことを言った。なんでだろうと首を傾げそうになって俺は慌てて動きを止める。危ない、危ない。
「ああ、床が空色だな」
俺の毛が下に溜まってることに今更気づいたシモンが楽しげに笑う。ああ、そうか。シモンが勿体ないって言うのは、俺の毛がシモンの好きな色だからだ。シモンはいつだって俺の頭を撫でながらシモンを切り捨てた地上を夢物語のように話す。あんな風に扱われて、こんなところに閉じこめられて、それでもシモンは地上が好きなんだ。
シモンが大好きな空とやらより、俺はシモンの髪と似た暗さの、シモンと一緒に居るこの艦から見る宙の方がよっぽど好きだ。
でも、空がどんなものかをきちんと憶えちゃいない俺もシモンが楽しそうだったから一緒に笑う。
やっぱり髪は伸ばそう、と俺は心に決めた。
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