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飯は喰いたし、眠気は強し。 そんな感じののらくら雑記帳。
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Posted by - 2024.04.27,Sat
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Posted by 中の人:狐或いは右端 - 2008.09.23,Tue
携帯捜査官のサイト見てたら、どうやら10月中に眼鏡天才少女(問題はこの番組の眼鏡天才には少年もいるということだ)ことアキラの再登場があるようです。
正直メインヒロイン?のユーリが個人的に苛々するキャラクタなのでこれは嬉しい情報です。出てきたキャラクタを大事に使う、という点からしても喜ばしい。
まあユーリは公式で「空気が読めない」と言及されてしまっているのであれが狙い通りなのでしょうが。
晶の方は前回が押しつけがましすぎずいいバランスだった性格が、脚本や監督依存だった可能性があるので再登場の遊園地回は注目の一回となりそうです。
そういや前回・前々回の01強化回の評価が自分の中で高いのは、担当した辻氏の監督ぶりに要因があるのかもしれません。
アニメでもそうなのですが、監督・脚本・作画などのスタッフを全く視野に入れず作品だけ見てしまう人間なので(一視聴者としてはそれが普通…だよな…?)、公式ブログを読みつつぼんやりそんなことを考えました。


オマケとして昔公開していたんですが完成度がいまいちだったので取り下げたものを置いておきます。
女体化総司令と補佐官です。ロシウ君ピントズレ。





はじめのいっぽ:

黙っていれば与えられるきらびやかな装束は彼女が望んだものなどではなかった。
「…また、随分と綺麗な服だな?」
一応は受け取って広げた白い衣服にシモンは面白くも無さそうに笑う。冗談めいて服を抱いたままくるりとステップを踏んだ総司令に、手ずからその礼装を運んできた補佐官は無感情に応じた。
「民衆は支配者に憧れていたいものです」
淡々と、決まり切った答えを口にした男が言葉を綴るだけ視線を注いでまた灰色の視線は衣装に戻る。指に伝わる肌触りは上等、衣装も細やかで確かに美しかった。着ている中身の如何を問わずに美しく見えるだろう。
これは、総司令が着る物ではなく、着ている者を総司令に見せるための物だからだ。
「馬子にも衣装、か」
口許を笑みの形に歪めながら呟かされ言葉に間髪入れずロシウは口を挟む。
「よくお似合いです」
皮肉にしかならない台詞に思わずの態でシモンが笑い声を漏らした。機嫌良く聞こえる高い音ついでに彼女は服を放り投げる。執務机を狙ったらしい一投は空気を孕んだ布に拒まれ床へと落ちた。
生真面目に引き締めていたロシウの貌が僅かばかり綻びる。片眉を上げ、シモンを短く見つめ、そして彼はまた表情を収めた。散った衣服を回収するために靴底が床を叩く。早くもなく遅くもない足音にシモンはそっと目を伏せた。
「─────兄貴を地上に連れてきて、ニアをテッペリンに連れてきて」
呼吸によく似た囁きを耳にしてロシウは腰を屈めたまま声の主を見上げる。
追い抜いて久しい背中はまるで科白を聞き取られることを厭うようにゆっくり彼から離れた。引き留めるか迷う内に空色の上着と染め抜かれた赤い星が遠ざかる。
街を見下ろすあまりにも巨大な窓に身を寄せたシモンは冷たい硝子を撫で下ろし、それから重たげに振り向いた。併せてロシウも背を正す。
「今度、俺は誰を何処に連れて行っているんだろうな?」
投げやりに両腕を広げ、張っている訳でもないのに突き出された胸以外には脂肪の乗らない女は負った窓の外へと視線を投げた。
「村長にとって俺は良く出来たドリルだった。
 兄貴にとって俺は良く出来たガンメンだった。
 ニアにとって俺は良く出来た戦艦だった」
外を見つめる横顔は穏やかで、その実何も見ていない。瞼を閉じることでシモンはそれを自ら証明した。
視界に自分を映そうとしない彼女にロシウの感情はさざめく。しかしそれすら意に介さず女は平板な声で尋ねた。
「…お前にとっては、どうだ。
 俺は良く出来たカオガミサマか?」
お飾りの椅子に座らされていることを知っている人形の詰るでも責めるでもない言葉に常は一定でしか歩を刻まない足が乱暴に距離を詰めた。動かないシモンに布を押しつけロシウは呻く。
「神様なんか、いやしません」
子供めいた口調に戻ったかつての少年に、そうと教えた人間は疾うに死んだ。
受け取ろうとしない腕に彼はそれでも服を突きつける。
白い服が彼女には似つかわしいと思った。あの男の髪と同じ色の上着も、あの男の瞳と同じ色の星印も、シモンには似合わない。
しかし認めてはくれない女はやはり衣装を手に取ろうとはしなかった。歯噛みし、握りしめていた装束をロシウは投げ捨てる。そうして空いた両手が飾りの付いた襟を掴んで力任せに留め金を引きちぎった。
俯いたまま、弾け飛ぶ金具が白の装いと同じく床に転がる姿を見て取ってどうしてかおかしくて仕方なくなる。気分のまま手探りで上着を剥ぎ取ろうとしても細い身体は大した抵抗もしなかった。
恐れていないのか。自分のことなど。
ないがしろにされている感触に思わず手を振り上げた。何故自分がそんな大それたことをしたのかも判らないうちに、呆気なくシモンまでも床へ倒れる。
頬に赤い痕をつけ、身体の前面を晒された女は諦めた眼でロシウを見上げていた。
とっくに自分の体格を抜いた男に抗う力など無いことを知っているシモンは殴られた患部を庇うことさえしない。
熱の残る手がともすれば震えそうになるのを鎮め、ロシウは息を飲み込んだ。只の空気が固形物のように胃に落ちる。
「…あなたが、なにかになりたくないのなら」
天上から現れた人々は、昔ロシウにとって確かに異界の存在だった。だが今となっては只の人間でしかない。
そう、ただの人間だ。まさに本人がそう主張したがるように。
「病気だと発表して、退陣して頂いても構いません」
吐いた言葉に元よりつぶらな瞳孔がますます縮まった。真意を量りかねているシモンの顔を覗き込むためにロシウも膝をつく。近づいた距離に今更脅えたのか繊細な作りの肩がびくついて後ろに離れようとした。が、一瞬早く食い込んだ十指はそれを許さない。
本気で力を込めれば砕けてしまうだろう骨の感触にロシウが笑った。
「もう、どこにも行きたくないんでしょう?」
自分がつけた跡を手の甲で撫でる。目元を引きつらせたシモンの瞳にはロシウの姿以外は移っていなかった。
「だったら、何処へも行かなくて良いようにしてあげます」
本当は、もう彼女を総司令の席に座らせなくともどうとでもなる。彼女が率いてきた人々の殆どは無能者で、派閥はロシウの統治下だ。実質の采配は最初からシモンの手の内にはない。
彼女を必要としていた民衆にとってすら今や大グレン団とは政府を意味していなかった。英雄の名が無くとも法は法として役割を果たす。
そして何でもなくなったただのシモン、穴掘りでもガンメン乗りでも大グレン団のリーダーでも総司令でもない女を抱きしめるのは、あまりにも簡単なことだった。
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