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飯は喰いたし、眠気は強し。 そんな感じののらくら雑記帳。
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Posted by 中の人:狐或いは右端 - 2009.02.17,Tue

「発売時期未定」だったドロッセルお嬢様ですが、ファイアボール公式サイトにて商品化確定のお知らせ。
うおぉおおおおおお!
お嬢様!お嬢様ァアアア!!
お嬢様の為になら人類をやめたい。いやむしろ積極的に機械の身体が欲しい。
999に乗るつもりかい?捻子にされるのがオチだぜ。管理人です。
あああ本当にねんどろいどゲデヒトニスに期待が高まります。
勿論シモンきゅんねんどろいども…俺は…待ってるんだ、ぜ…?
NGがNATIONで発売される彼女の元祖嫁に関して不安を抱いているようですが、敢えて言おう!商品化されるだけで、勝ち組である、と!!
「高品質スペックを補ってあまりあるキモさ」が持ち味であるというNGの三大嫁。しかし、(NGが愛している部分とはまた別の意味でも)人気キャラであるため、結構関連商品が多いのが羨ましい!本当羨ましい!!
でもきっと商品が多発されてたら自分は身を持ち崩しているので、これでいいのでしょう…
…え、うん。当たり前のように抱き枕ゲットも一番クジのボックス買いもしたよ?
ちなみに抱き枕は中身がないのでクロゼットの守護者と化しています。


ちんたらしておりますがリクエスト企画続いております!
と言うわけで今回は「女総司令さんのおっぱいの谷間に顔を突っ込むカミナ」です。
…当初予定ではギャグになる予定だったのですが…なんというか、よく言えばしっとり、正直に申し上げればじっとりとしたものになってしまいました。
本当にリクエストに応えないリクエスト企画だなコレ!
済みません、こんなんでよろしいでしょうか…ッ
駄目だ!やり直せ!という場合はどうぞ突っ込んでやってください。






何が言いたいのか解らないのはいつも通りの仕様です…。
*シモンさんは女の子
*兄貴はカミナシティ出奔済み
*ギャグの予定がよく解らないものになった
という中途半端ぶりですが、それでも良ければご覧くださいorz



いつ頃からか一般的な存在になった時計が日付を越えた頃、やっとシモンは家路に就いた。議事堂から殆ど離れていない、むしろ同じ敷地内にあると言ってもいいような自宅。VIP待遇と言うべきか、それとも遅刻しないための措置というべきか。どちらかというとテロの防止のためかな、と考えながら吐いた息に笑いが混じった。深夜に女が一人で戻るにしても、危険のきの字もないような道筋だ。一応、一人きりではなくブータが懐に収まってはいるけれども。
一日中書類仕事に費やされた腕は重く、眼も少しばかりちらつく。出来れば風呂には入りたいが、そうなると夕飯を諦めなければならないだろうか。睡眠時間との折衷に頭を悩ませながらのろのろと灯りの少ない道を歩く。執務室からさほどの時間も掛からずに、楽しくもない我が家が見えてきた。
「…あ」
そう、楽しくもない、ただの寝床。だがその窓から明かりが漏れていることに気づいて俄にシモンの心が躍った。カミナシティの総司令、最も危険から守られている女の家に、主の許可無く入り込めるのは一人しかいない。長時間座りっぱなしでむくんだ脚が僅かに軽くなった。友人の感情と遠く離れた気配、そのどちらに反応したのか解らないがブータも嬉しそうに声を上げる。ぴょこんと飛び出した小さなブタモグラが急かすように扉の前で跳ねた。
カードキーを通し、鍵が開くのもそこそこにシモンは玄関をくぐる。彼女の想像に過たず、三和土の段差に男が座っていた。合法的な不審者にシモンはふわりと表情を緩める。
「いらっしゃい、兄貴」
おかえりなさいとは言わない。ここは、彼が帰ってくる場所ではないからだ。たまに立ち寄る休憩所。渡り鳥の宿り木。一応そんなに居心地が悪いわけではないらしい、というのはシモンにも解っている。だが彼は、カミナは、一処に収まっていられない男なのだ。
相変わらず派手な炎模様の裾を揺らして、応とカミナが片腕を上げる。もう一方の手はブータの喉を弄っていた。小走りに駆け寄ったシモンは、抱えていた筈の疲れも忘れて明るい笑い声を上げる。
「あはは、兄貴泥だらけだよ。
 お風呂入ってこなきゃ」
日の当たらない場所での事務仕事に浸され、色素の薄い手が日に焼けた男の頬を擦った。ぽろぽろと落ちる土が古い故郷を思い起こさせる。床に落ちたそれを、せっせとブータが舐めとった。
シモンの手指に眼を細めていたカミナがのっそりと立ち上がり伸びをする。気ままな獣に似た仕草を見上げながらシモンは先に靴を脱いで自宅へと上がった。几帳面に靴を揃える家主とは対照的に、使い古されたブーツを適当に脱ぎ捨てたカミナが床に足をつける。
「おう、じゃあ借りるわ。
 お前も入るか?」
藍色の髪をかき混ぜ尋ねる言葉に少し首を傾げ、それからシモンはゆっくり頭を振った。掌を拒絶するような仕草に刺青の腕が離れる。
「兄貴が入ってる間に、なにか食べるもの用意しておくよ」
気の利いた台詞にカミナが機嫌良く声を上げた。勝手知ったる家の中をのしのしと進んでいく背中を見送ってシモンはダイニングの電気をつける。確か朝食用に取っておいたパンはまだ食べられたはずだし、あとはココ爺がまめに持ってきてくれる食事を冷凍したものがある。温めて出せばカミナは喜んで食べてくれるだろう。
手ずから作るだけの暇がないことを少しだけ惜しみながらシモンは冷凍料理をレンジに詰め込む。どうせ行水程度にしか風呂を使わないカミナが出てくるより先に手早く着替えを済ませる必要があった。堅苦しい制服をクロゼットの中に投げ込んで、丈の長いシャツを羽織る。ボタンをへその辺りまで留めたところでカミナが風呂から上がる気配がした。
台所に戻りながら襟元だけ残してボタンを全てとめ、レンジを開く。水蒸気と共に漏れた匂いにバタバタとカミナの足音が早まった。
「お腹空いてるの、兄貴?」
くすくす笑うシモンに、恥ずかしげもなくカミナは頷く。その変わらないあっぴろげな肯定を内心で喜びながらシモンはテーブルの上に料理を並べた。いただきますと言うのもそこそこにカミナが素手で料理にかぶりつく。喉につまらせやしないかと水を汲んできて渡すと、それも奪うように掴んで一気に飲み干した。咀嚼を止めたカミナの赤い瞳が、隣に立つシモンを見上げる。乱暴に拭いたせいで張り付いた髪の隙間で、空色の眉が顰められた。
「…少し、痩せたな」
カミナに給仕するばかりで目の前の皿にも手を付けていないシモンが気になるのか、さっきコップを渡した腕を武骨な手がさする。その手つきに郷愁を誘われ、締め付けられる胸を宥めるためにシモンは殊更長言葉を落とした。
「そうかな?筋肉落ちたのかもね、力仕事全然してないし運動もしてないんだ。
 …あ、そう考えたら太ってないのが奇跡かな」
空いた手で腹の辺りを撫でてみせる。かつては筋と骨の線が出ていた身体も今は柔らかく脂肪が載っていた。それが単に栄養素の問題だけではないことを、二人とも知っている。彼らが戦っていた日々からもう七年もの月日が流れていた。
大きな掌が掘削機を回さなくなった指を伝う。じわりと体温が染みこんでいくのに誘われて、シモンはカミナの隣の椅子へ腰を落とした。近づいた距離にそれでも不満だったのか、筋骨隆々とした腕が細い肩を抱き寄せる。
「お前、こっち座れ」
べしべしと音を立てて自分の膝を叩くのが照れ隠しだと知っていて、吹き出したシモンを紅眼が軽く睨んだ。本意でなく責められ言われるままシモンはカミナの膝の上に身体を移す。ぺったりと身を寄せれば服越しでも体温と血潮の流れが伝わった。昔は日常だった筈のものが今ではこんなに貴重だ。そのまま幼子のように眠り込みそうになったシモンの口に、お前はいいから飯を食えとカミナが料理を突っ込む。それもまた、地下世界での記憶に酷似したやりとりだった。
あらかた食事を終えて、片づけは面倒だから明日にすると決めたシモンをカミナが抱き上げる。軽々と、まるで七年前と変わらない調子で。それでもシモンは自分が昔と違ってしまったことをよく知っている。カミナの首筋に腕を回して身をすり寄せる動きさえ、子どもが懐いているのとは異なる媚びを含んでいた。その変化を敏感に読み取った小さな友人が気を利かせ、皿を舐める振りでダイニングに残ってくれたことに心の中で礼を言う。
「…俺、お風呂入ってないや」
久々のカミナ来訪の喜びも、執務の疲れを完全に払うことはできなかった。掌で目元を擦るシモンを寝床に下ろし、気にすんなとカミナは言ってのける。女の繊細さなど欠片も理解しない言葉にシモンは緩く笑った。カミナが家にやって来た日は、忘れていたような記憶が幾つも呼び起こされる。ジーハで暮らしていた頃も、地上を旅していた時も、風呂に毎日入ることなどしなかった。増して今の暮らしで被る汚れなどあの頃と比べれば汚れとも呼べないようなものに過ぎない。
「兄貴」
隣に座った、昔より更に背丈の伸びた男へ両腕を広げる。心得てかがんだ空色の頭をシモンは抱きしめた。
「…兄貴はお日様の匂いがする」
地面の下で暮らしていた頃はどうだっただろう。両親を亡くし、人形のようになっていたシモンをカミナはなにかと構ってくれた。あの頃もカミナと一緒に眠っていたけれど、どんな匂いをかぎ取っていたのかが思い出せない。ただ、昔と変わらず彼がシモンを安心させてくれるのは確かだった。
…いつも、傍にいてくれたらいいと本当は思う。
大グレン団がテッペリンに残された技術を使って街を起こすと決めた時、カミナもしばらく指揮を執っていた。だがある程度街としての機能が整ってきた頃、彼はもう自分の仕事は終わったと言い切ったのだった。もうここに居ても俺が出来ることはない。だから、ちょっくら地上を見て回ってくる。言い出したら止められないことはみんなが知っていて、だからカミナの出奔は黙認された。無理矢理つなぎ止めてしまえば、カミナがカミナでなくなってしまうような気が全員していたのだ。
その代わりに、同じグレンラガンに乗っていたシモンがカミナの後を引き継いだ。総司令という肩書きがついたのはそれからもう少し立ってからだ。あれからもう五年は経っただろうか。めまぐるしい時間の流れの中、それでも積み重なる日々は単調だ。味気ない書類を重ねるように。
「ねえ、兄貴。旅の話を聞かせてよ」
昔、地上の物語をせがんだようにシモンがねだる。応じてカミナが語る言葉を聞くうちに、起きていたいのに瞼が自然に落ちてきた。温かく大きな体に包まれて、シモンは久々に深い深い眠りに落ちていく。あにき、と呼ぶ度に応えてくれる声が心地よかった。


朝、遅刻にならない時間に起こしてくれたのはブータだった。まだ眠っていたいと訴える身体が、すぐ傍にあるはずの体温がないことに気づいて飛び起きる。
「兄貴」
シモンの枕元に、既に旅支度を調えたカミナが座っていた。迷子の子どもじみた灰色の瞳を見下ろして、慰めるように頭の上に手の平が乗る。
「あんまり長居してっと、やっぱりお前を連れていきたくなるからもう行くわ」
連れてってよ。言い出しそうになるのをなんとか抑え、シモンは俯きそうになるのを堪えた。それでもぎゅうっと背中に抱きついて甘えることだけは止められない。
「…兄貴が残ってくれてもいいんだよ?それなら一緒にいられるじゃない」
無理だと知っていてうそぶいた。議事堂の、あの風すら吹かない部屋に閉じこめておける男ではない。そんなことは、ずっと前から解っている。だから自分が代わりにあの場所に籠もると決めたのだから。
ぼやけた沈黙を断ち切ったのは、シモンの方だった。どうせ先に出て貰わなければ、未練がましく家に残って始業時刻に間に合わなくなる。
「いつでも来て。兄貴」
約束を求めるでもなく、ただ頼む。これが永遠の別れにならないようにとどうしても声は切実になった。だというのにカミナの方は何処吹く風で、ああまたな、なんて気楽に言ってのける。その身軽さが愛しくて小憎らしくて、シモンはカミナの首筋にそっと噛みついた。

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