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飯は喰いたし、眠気は強し。 そんな感じののらくら雑記帳。
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Posted by - 2024.12.04,Wed
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Posted by 中の人:狐或いは右端 - 2000.08.15,Tue
展開が乱暴ですが、8話後に勢いで書いたものなのでそれが色濃く出たのかもしれません。
エロというより鬱話です。






大グレン団の次のリーダーは、キタンだ。
何故か肩を並べて告げに来た連中に、俺はああ、そうとしか言えなかった。別に誰が責任者をやるんだって構いやしない。俺は獣人と戦い続けるだけだし、誰も兄貴の代わりになんかなれないんだから。
俺はキタンが新しいリーダーだと言うことを知って、頷いて、囲いを抜け出そうとした。興味がなかった。
だというのに顔もしっかり認識出来ない奴らは違う解釈をしたらしい。
「こいつ…っ!ラガンを動かせるのが自分だけだと思って!」
苛立たしげに歯ぎしりされた。確かに、グレンラガンはどのガンメンよりも出力が高い。俺が獣人達との戦いの矢面から下ろされることは無いだろう。安定した地位を築いて胡座を掻いているとでも思ったんだろうか。馬鹿馬鹿しい。俺は戦えればいいだけだ。グレンラガンは手段に過ぎない。
俺と兄貴を地上に運んだ挙げ句に俺の復讐の道具に成り果てたラガンをそれでもこいつらは必要としているようだった。俺は出来ることならこの手で壊してやりたいと言うのに。
ラガンは、兄貴が死んだ原因だ。あんなもの掘り起こさなければ兄貴は死なずに済んだ。
譲れるなら譲ってやったっていい。でも、俺以外がコアドリルをスピンオンしてもラガンは動かなかった。
お前が背負わなければならないのだと、言わんばかりに。
「お前が役目を果たせなかったからカミナは死んだんだぞ!」
俺を不快そうに眺める内の一人が吐き捨てた。
そうだ。その通りだ。俺が下らないことに気を取られた所為で、カミナは死んだ。いなくなった。
居ない。居ない。カミナが、居ない。
俺の頭の中はそればっかりで、胸の中は空っぽだ。何もかもが隙間風みたいに通り過ぎていく。
「今度こそ足並み揃えてもっとまともにラガンを操れってんだよ、この役立たず」
襟首を掴まれてつま先立ちになった。凄まれても怖くはない。人に睨まれることを恐れた日々が酷く遠かった。今思えば、なんであんなことが恐かったんだろうか。
「…俺一人の方が獣人を沢山殺せる」
「なんだと!?」
気色ばむ男達の輪が狭まる。俺はぼんやりと古い記憶を思い出していた。
昔、俺がまだ小さかった頃。親を亡くして泣いてばっかりだった頃。弱っちい孤児の俺が他の子供達に囲まれた時助けてくれた人はもう居ない。
居ないから、俺はガンメンを倒して獣人を殺してあの人の仇を討たなきゃいけないんだ。止めて貰う義理も、止める権利も誰にもあるもんか。
「いいじゃないか。俺が敵を倒せば倒すほど、あんたらは楽が出来る。
 何が不満なんだ?飯も食えて、安全に眠ることも出来て」
ダイグレンは寝床も食事も備わっていて、それまでの行軍とは天と地ほどの境遇の差になっていた。食べるとか眠るとか、忘れたつもりでもどうしても身体が求めるから、俺もその恩恵に預かっている。食ってもすぐ吐いてしまうから食事の方はあまりお世話になってはいないけど、食堂がいつも賑わっていることぐらい知っていた。
兄貴が居なくても男達は集まれば好き勝手に騒ぐ。その輪の中に入りたいとは思えないのに、今何故か俺は囲まれていた。変におかしくなってきて口許が綻ぶ。笑っているのかどうかは、よく解らなかった。
「…あぁ、女が少ないのが不満?」
衣食住も戦況も俺達に不利という訳じゃない。ならそれぐらいしか不満が思いつかなかった。男達の何人かが息を呑み、そしてすぐ怒りを纏う。図星を突いたんだろうか。下らない悩みだ。
「…人が死んでても、欲情ってするんだな」
一歩踏み出して距離を詰めた。何故か怯んだように後退りしようとした奴の股間に手を伸ばして握る。まだ全然反応はしていなかった。
「弄ってやろうか?舐めてやるんでもいいよ。
 それとも、尻の穴に突っ込む方が好みかな?」
舌なめずりして見上げてやる。さっきまで俺を威圧していた奴等が俺を異様なものを見る目で眺めていた。
「どうでもいいよ。どうせ男同士なら子供が出来る訳じゃなし、後腐れもない」
空いていた手でベルトを外す。ジーハ村から着たきりのズボンが貧相な俺の足下に溜まった。生っ白いこんな身体でもガンメンに乗りさえすれば敵は倒せる。兄貴を殺したガンメンで俺は獣人を殺す。なんだか面白くて、勝手に喉から声が零れた。
「この色情狂が…!」
「なんでこんな奴が信用なんかされてたんだよ」
廊下に響く俺の笑い声に混じって男達が吐き捨てる。肩を掴まれ床に倒された。文句は言いつつ結局使うんだなと思うとやっぱりおかしくて仕方ない。
笑う俺の口を、煩いと言わんばかりに男の性器が塞いだ。喉の奥まで射し込まれて流石に苦しい。歪んだ俺の顔を見ながら男達は笑ったようだった。
前後する肉の塊と擦れる粘膜が少し痛む。負担を減らそうと勝手に湧いてきた唾液が泡だって口の端から落ちた。俺の剥き出しの胸に降りかかるそれに次第に苦みが増していく。口を窄めて舌で先を突いてやると口の中に広がる味と臭いが酷くなった。
座り込んだまま投げ出した手が左右に引っ張られてまた別の奴のものを握り込まされる。他人の体温は生温くて薄気味悪かった。兄貴の肌はあんなにも冷たくなってしまったというのに、どうしてこいつらはまだこんなに熱を持っているんだろう。
汁を垂らす先端の穴を舌でほじくり返してやると口の中の肉が固く太くなった。顎が疲れて中途半端に口が開く。吸いつくのを止めたのが不満だったのか頭を掴んで揺さぶられた。吐き気がしても自分で動かなくていい分楽ではある。手も最初こそ性器を撫でたり摘んだりしていたけど、途中から手を重ねて握り込まされるだけになっている。それなりに興奮出来る方法を見つけたんだろう。好きなようにさせて俺はぼんやりする。
何かを考えたい気分じゃなかった。少しでも思いを巡らせれば、全部兄貴に繋がってしまうから。そういう意味では、こいつらの相手をしている間は気楽だった。
それなりの時間の後に仕上げと言いたげに俺は精液を浴びせかけられた。髪も、顔も、腹も、喉の奥にもぶちまけられる。ブータも嫌がるくらいの酷い臭いだった。
憤りをぶつけて満足したのか男達は熱が冷めたように俺から離れる。所詮俺への不満だって連中にとっては発散可能な感情でしかないんだ。
廊下に一人で放り出され、手足を投げた姿のまま俺は動く気力が湧かなかった。
静寂。空白。なにもない。
やけに疲れて汚れを拭う気にもなれなかった。意味もなく天井を眺める。その向こうにあるはずの空を、今は見たいとも思えなかった。少し前まであんなに綺麗だと思っていたのに、一人で眺めたって何の意味も無い。
不意に胸が痛んだ。考えまいとしても、無理矢理意識がそちらに向く。思いたい俺と考えたくない俺がせめぎ合い、いつだって俺は思考を止められない。
ねえ兄貴、兄貴が死ぬ時どれだけ苦しかったの。でっかい傷を負って、沢山血が出て。
俺は今ものすごく苦しくて、でもやっぱり生きてるんだ。だからきっと、こんなのよりもっとずっと痛かったんだよね。
その痛みを得たのが俺なら良かったのに。父さんも母さんも兄貴までも俺を置いていってしまった。
俺を地上に連れ出したくせに、一人で居なくなってしまうなんてあんまりだ。
俺はそれが地獄の底でも兄貴と一緒なら全然構わなかったんだ。
「…なんで、俺を置いていっちゃったの」
教えてよ、兄貴。俺は一人で何処へ行けばいいの。
もう絶対出ないと思っていたのに、どうしようもなく涙が溢れた。
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