飯は喰いたし、眠気は強し。
そんな感じののらくら雑記帳。
Posted by 中の人:狐或いは右端 - 2008.03.21,Fri
アニメ本編はシモンが他の何でもなく、つまり穴掘りでも、カミナの弟分でも、ニアの救い主でも、大グレン団のリーダーでも、総司令でも、艦長でも、スパイラルネメシスの担い手でもなく、他ならぬ「シモン自身」になるまでの物語なのだということで一応の解釈を得ているのでそれを文章化。
尤も強大すぎる力を封印すること自体が彼に求められた役割なのだと考えれば、やはりシモンは死ぬまで他者の冀求に答え続けることを命題として生きていく人間なのだという結論になりますが。運命につきまとわれることから解放されたのと同義でもあるとは思いますけどね。
…というようなことを考えてたんだけど結局まとまらなかった訳だ。
尤も強大すぎる力を封印すること自体が彼に求められた役割なのだと考えれば、やはりシモンは死ぬまで他者の冀求に答え続けることを命題として生きていく人間なのだという結論になりますが。運命につきまとわれることから解放されたのと同義でもあるとは思いますけどね。
…というようなことを考えてたんだけど結局まとまらなかった訳だ。
掘ったところで空っぽなだけなんだと気付いて、ニアのための穴を作るのは止めた。
考えてみたら俺はそもそも何か目的のある穴を掘るのはそんなに得意じゃなかったんだ。村の横穴は生きてくためだったし、天井に向かって掘るのは兄貴と一緒だったからだし。
穴を掘る姿を見ればきっとニアは俺らしいと笑ってくれるのだろうけど、別に穴を掘っていなくても思い返せば幾らでも彼女の笑顔は眼裏に浮かぶ。だからやっぱり、穴を作る意味は無かった。
でも、ああ、そうだ。ニア、穴はやめて花を植えようか。
兄貴はここから見える火山が好きだったんだけど、ニアにはちょっと殺風景かもしれないから。火を噴くところを見るのもいいもんだけどね。
何せ一緒にいるのは皆荒っぽい奴等ばっかりだし、格好いいもんより綺麗なのとか可愛いのとかがニアには似合う気がするよ。
花なら咲いて散ってまた咲いて、ニアが飽きることもないだろう。
どんな花がいいかな、君が好きだった桃色の花がいいかな、それともウェディングドレスみたいに真っ白な花の方が好きかな。
ニアはなんでも、俺のあげるものなら喜んでくれた。俺はニアの笑顔が見たくていつも色々悩んだものだ。大概周りには呆れられる物ばっかり渡してたんだけど。
思い出せることは山程あった。それら全てが今は俺の心臓を掻き毟る。
いつかこの痛みも甘やかなものへとなっていくのか、解らなくて左腕に結んだ兄貴の魂を撫でた。
兄貴、ニアはきっと兄貴と気が合うと思うんだ。
だから俺の全てが終わるまでしばらく面倒みていてやって。俺のお姫様はどんな嘘も見抜く瞳を持ってるくせに目を離すとどこかにいってしまうような子で、俺は本当に本当に心配し続けて後をついて回っていたよ。兄貴の傍なら安心だ。
俺は今度こそ一人で地に足つけて生きてみる。
また来るよニア。本当は君と行きたかった。生きたかった。だけど俺の目は君の目にはなれないから、一緒に来ても同じ物を見ることは出来ないもんな。だから山ほど色んなものを見て、土産話をしに来るよ。
かたちあるものはもうあげられないから、せめて俺の言葉を君に。
さあ行こう。ぐずぐずしてる暇はない、見たいものはなら幾らでもあるんだ。
何処に行こうか。ブータは何処に行きたい?なんて訊きそうになって慌てて口を噤んだ。ああしょうもない、いつも誰かに手を引いて背中を押して貰っていたから癖になってる。
今はもう、兄貴から借り受けた仲間達も、ニアに示された目的地も無い。
この足は、今度こそ本当に何処へでも自由に行けるんだ。
俺は自由だった。
どこまでも続く空の下で、驚く程に、俺は、自由だった。
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