それはもうエライ長い期間積んでいた、ライアーソフトのゲームを切り崩しにかかっています。
蒸気世界シリーズ、蒼天のセレナリア・赫炎のインガノック・漆黒のシャルノスですね。…取り敢えず戦略パートのないインガノックから…一番好みなのもインガノックだし(蒼天スルーした後にインガノックが出て、インガノック→シャルノス、安くなってたからセレナリアもついでにって感じの購入順です)。
ライアーソフト、星空めておが大好きだったのですが彼のライター氏が辞めてしまわれてからイマイチチェックが浅くなってたんですよね。
というかエロゲー全般最近チェックが甘い。ニトロプラスとか最後にやったのどれだろう?実は虚淵作品よりHello,Worldとか塵骸魔京とかのが好きです。というか後者は明らかにTRPGのBEAST BINDなのであり、ミサオさんや妹シナリオも含めて完全版を所望する所存。
でライアーソフトですが、今のところインガノック面白いです。文章はちょっと癖がありますが雰囲気に融和してるのでOK。
…個人的に…あの、ニトロの姉妹ブランドから出てるコノエって子が主役の奴は文章の荒さとご都合主義に一人クリアしただけで投げたぐらい相性が悪かったです…
そういえば蒼天・赫炎・漆黒も三部作(以下続刊?)ですが、魔法少女アイの参も…三部作ってことになります…ね…
2月28日に本当に超拡大追加ディスクが出るのか!?
それともとんずらこかれるのか!
ちょっと顛末に興味がある(というか補強ディスクがあるなら値落ちしたら買うだろう)管理人でした。
本日は一応オマケあり。
グレパラ、男一匹獣道より連想の悪兄貴と頭の足りないシモンです。
刀を持持ってフラフラしてるシーンもあったんですが収まらなかったので切りました。
部屋の窓から空を見上げ、ふわふわと笑っている。
「おいシモン!」
呼んでもどことなく焦点を結ばない目はしばらく広がる青を見つめていた。
「シモン!」
荒く伸ばした掌で細い肩を掴み、強引にこちらを向かせる。捻った細い身体に続く痩せた四肢、床の上で折りたたまれた膝小僧の前に袋を落とした。
そのごとりと鈍い音にも応じず、やっとシモンの眼は呼ぶ男を見る。鏡のように移し込まれた表情は苛立っていた。
己の虚像へか、シモンへか。
舌打ちしたカミナは、袋を蹴り飛ばして中身を散らかした。色とりどりに煌めく、宝であるはずのものがぞんざいに転がる。シモンが身を預けるために用意された一角、大きな窓の下にあるクッションの山以外には硬質の輝きが床を汚していた。
ぶつかりあい、転がった一つがシモンの爪先にぶつかる。翠の輝石がはめ込まれた指輪にも、彼は茫洋とカミナを見つめ曖昧な笑顔でいるままだった。
ざらり、入れ墨の腕が足下から掬い上げた金の飾りを突きつける。カミナと自分の間に現れた輝きに、しかしシモンは喜悦の色を見せなかった。
役立たずの宝飾を吐き捨てるように床へと投げつけ、踏みつけながらカミナはシモンの頭を掴む。
「おい、何が欲しい!」
ギリギリと髪が引き攣れ、やっとシモンは悲しそうに表情を歪めた。それでも、止めて欲しいとすら望みを口にしない。
シモンはこうだ。ずっとこうなのだ。
暗く狭い穴蔵で石ころのように生きていたその頃からずっとこうだった。けれど同時にカミナの語る地上の物語を聞き届けるのもまた村にはシモンしかいなかった。
だがあれほど語り明かした地上にも、カミナが手に入れた空にも財にもシモンは目もくれない。
耳を傾けていた地上の語り、その景色をいざ実際に眺めても感想はなかった。
ひたすらにカミナの傍に寄り添う、たったそれだけ。
空。カラッポ。
それがシモンだった。
求めても求めても飽くことなく、戦い、奪い、酔いしれるカミナと真逆にシモンはひとつも望みはしない。
今や大グレン団の頭領となったカミナ、地上を荒らし回る大盗賊となったカミナ、欲しいものをその手にする術を手にしたカミナは、だからこそシモンという器に詰め込むべき何かを探す。探すために、荒らして回る。
それが本当にあるのかなど知らない。
しかしカミナはそうして奪い続けるその行為こそが、今や目的となって久しいのだった。
さぁシモン。何を望む。何が欲しい。
地上か?空か?宝か?命か?女か?酒か?食い物か?力か?
望むなら捧げよう。その為に奪おう。殺そう。壊そう。荒そう。打ち砕こう。
お前の望むもの全てを見つけ出すために。
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