飯は喰いたし、眠気は強し。
そんな感じののらくら雑記帳。
Posted by 中の人:狐或いは右端 - 2007.11.18,Sun
wiiは数々のエラーを乗り越えてどうにか接続できました。
サポセン有難う!
役に立つサポセンは本当にありがたいものです。
その昔色々あって某通信会社のサポセンには一瞬殺意めいた怒りすら覚えたものです。
その節はジョニー、有難うな。
うちの機器類がヤバイことになると大抵ジョニーのお世話になります。ロボット工学選考万歳。
母のPCがウィルスにやられてリナックスからブートする時、自分のC言語知識じゃ歯も立たなくて電話しながらコード教えて貰ったのもいい経験です。ありゃもう二度とやりたくねえ。
それはそうとして何度か拍手いただいたりで作ったポケモンとグレンのダブルパロ文をおまけでおいときます。
初めてこんな感じのやったけど割合楽しかったです。
波導の勇者を従兄弟と見てた時はまさかこんなことに流用するとは思わなんだが。
まあ単文なんで内容はさして…両方ネタが解らないと欠片も面白くないというのは斬新だな自分。
どこまで需要の無いものばかり書き続けるのかこりゃ耐久レースの様相を呈して参りました!
:以下オマケ。アーロン→カミナ、ルカリオ→シモンのダブルパロ。
ダブルパロって初めてやった気がする…あ、TRPGルールにぶち込むのはダブルパロに入るんスかねえ。
主人がそこにいることを、彼は知っていた。
夜半いつもそうやって塔のバルコニーから空を見上げていることが多いというのも勿論ある。
だが今までの経験蓄積から導き出された判断だけではなく、主がそこにいるだろうということを人のように歩く獣は知っていた。何故なら彼には目で見ずとも世界を見、手で触れずとも世界に触れることのできる力が備わっているからだ。塔に向かう途中、城内の廊下で軽く瞼を閉じて探っただけで月を見上げ立つ姿を見つけ出すことが出来るその力を、波導と呼ぶ。人にも獣にも備えている者は少ない力だった。
柔らかな被毛に覆われた足は身軽に階段を駆け上がる。気をつけていなければ聞こえないような足音しか立たなかった。だが主人もまた自分に気づいているだろう。何故なら彼は今気配を隠しておらず、そして彼の主は彼よりも鍛錬を重ねた波導使いだからだ。
厚い木の扉を体重を掛けて押し開ける。さして広くない私室には外に続く大きな窓から月明かりと影が差し込んでいた。辿った視線が感じ取っていたのと同じ背中を見出す。邪魔することを申し訳なく思いながらも人ならぬ手は硝子扉に触れ、言葉の形に織り上げた波導を送った。
「カミナ様、ニア陛下から言付けを預かってきました」
だが届いている筈の言葉に月見する男は振り返らない。人の言を繰ることにももう慣れた、声代わりの波導を受け取っていないはずがない、第一主は獣の従者よりもっと鋭く他人の気配を感じ取ることができるのだ。
「…カミナ様?」
何故答えてくれないのか、不安に駆られてもう一度呼ぶ。しかしやはり主人は動かなかった。
広い背中が示しているものが拒絶なのかと言葉を覚えた異端の獣は怯え始める。数えるほどしかいない波導の持ち主は当然同じ種族の中にもいなかった。特別な力を薄気味悪く恐れるべきものと考えた同族に追われ、化け物として人に追われた記憶は拭い去るには深すぎる。
短い間に嫌な予感ばかりが頭の中を巡った。振り払うために頭を振り、彼は自分の使命を思い出す。なんであれ、女王からの伝言は渡さなければならないものなのだ。
密やかな足音と共に小柄な獣は主人の背に近寄る。月光にも目立つ赤い外套に触れて良いか迷い、伸ばしかけた手を引き戻したところで彼は突然の加重につんのめった。
「うわぁ!?」
動揺の波を生み出しながら、気づけば獣は刺青の腕に抱き込まれていた。能力を以てしても予測できなかった動きに人ではない目が白黒する。
「カ、カミ…」
なんのつもりか尋ねようとした波導を遮るつもりか細い肩を抱く手が柔らかいほおをつついた。困惑を浮かべた視線が見上げる先で悪戯めいた動きを見せたカミナは笑っている。
「シモォン?」
つついていた指が弱く頬の肉をつねった。なにかの含みを持たせた波導の意図が読めずにとにかくシモン、という名の獣は頷く。
「は、はい、カミナさ…」
ま。呼ぼうとしたのに抓られた箇所を引っ張られて波が乱された。どうして、と狼狽えるどんぐりまなこを覗き込みカミナは渋い顔をする。青白い月影を受けてさえ真紅に輝く瞳に映されて萎縮したシモンの頭を頬から離れた手が乱暴に撫でた。
「兄貴って呼べって言ってるだろ」
子供のように唇を尖らせ不満顔のカミナはきょとりとしているシモンの鼻を指で押す。その指先を獣の手が弱く押して離した。真っ直ぐ見つめてくる双眸から逃れてシモンは軽く俯く。
「で、でも…俺は、ポケモンで、…カミナ様は人間だから…」
覇気のない波を読んだカミナが鼻を鳴らした。不快にさせたと相手の波導を探るよりも前に判断を下したシモンが縮こまる。その萎縮した背中を広い掌がばしばしと叩いた。傷つけるための仕草ではない。悪意ではない感情を飲み込んだシモンがおずおずと顔を上げた先で、カミナは夜闇を晴らすような笑顔を浮かべていた。
「人とかポケモンとか関係ねえよ!
俺もお前もおんなじに波導の力を持ってんだ」
笑ったままの唇が動く、シモンには解らない音を乗せて。それに重なるカミナの波導が意味を教えた。かと思えば背を折ったカミナは鼻面どうしが触れ合う程の近くに顔を寄せて至極真剣な表情でシモンと目を合わせる。
「魂のブラザー、ソウルの兄弟ってことじゃねえか!」
両の目に宿す赤い炎を煌めかせて、今度は声を上げカミナは笑った。嬉しそうに。
カミナは人なのに。シモンは獣なのに。それでもカミナはシモンを弟と呼ぶ。
酷く嬉しいはずでもシモンは求められる形でカミナを呼ぶことが出来なかった。
カミナは人だから。シモンは獣だから。故にシモンはカミナを兄とは呼べない。
言葉を喋ることは出来ない口が少しだけ開き、それから閉じた。期待に満ちたカミナの目にいたたまれなくてシモンはもう一度俯く。
この人も、親に棄てられ人に狩り出された自分を拾ってくれたこの人でさえ、いつか自分から離れるだろうかと思うと怖くて恐くて仕方がなかった。
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