朝、おかーちゃんが人の部屋に来て、こんなことを訊いてきました。
母「耽美というか、男性同士の恋愛というか、ホモセクシャルを主題にした最近流行のやつを総称してなんて言うんだっけ?」
朝からどんな質問だ。
自「…ぼーいずらぶ?」
母「んー、違う」
自「……やおい」
母「それだ! 山無しオチ無し」
自「意味無し、ね」
母「うむ、お前に訊けば解ると思ったのだよ」
どういう意味だ。
母「君オタクだから」
ストレートにありがとうございます。
とんでもねえ起こされ方をしたため仕方なくベッドを抜け出し、猫に餌などやっているところに質問が畳掛かります。
母「コミケって何の略だっけ?」
自「コミックマーケットだけど…」
一体全体何故こんな質問を受けねばならぬのだ!?
理不尽さを感じて気怠げに(眠い)問いつめてみたところ、仕事先の人とそんな会話になったんだとか。
母「そちらのお子さんにお尋ねしたら解るんじゃないですかねってことになってね」
あんたは仕事先でどういう風に我が子の話をしてるんですか。
オタクとして地味に真面目に生きているのにあんまりすぎる仕打ちです。
復讐として居間のテレビの下にラゼンガンを飾っておきました。
母「増えてるな」
自「ラゼンガンだよ」
母「マジンガー?」
空耳ぶりはやっぱり我が母君であるなあと思います。
で、休みだったので溜まりまくってるゲームとかDVDとかやったり見たりすればいいものを、結局ぐったりしたまま過ごしてしまいました…これからどの面下げて会社に行けばいいんだろう…社長からなんかもう色々全否定ですよ…
青面獣の楊志姐さんの活躍でも見て踏ん張ろうかと思ったのですが、考えてみたら姐さんの活躍を見る=姐さんの崩御まで見ることになる為却下ァ!!
最後の大作君大疾走シーンでもいいんだけれどもあれはあれであの後に…父ちゃん遺言しっかりせえやという場面があるからな…
なんかこう…一ミリもしょんぼりせず、スカッとする作品が見たいなあと思ったらSDGFとベルヴィルランデブーが生き残りました。デカレンジャーでも良かったかな…ジェッターズとメカバルカンの逆襲は予選落ちな!見てる途中のシムーンとガンダムWはしょんぼりするかもしれない危険性を秘めているのでやっぱり予選落ちです。
とかなんとかやってたらもう見てる時間がないっていう、これがオチな訳ですけど。
あ、オマケは41シモンさんがアバンさんになるルートってこんな感じかなって思いついたのの設定を羅列してみた感じの会話文です。
びみょう!
陰は、…不確かな姿しか持たぬ故に陰としか呼べぬその存在は、定かならぬ姿でありながらシモンを指さしたようだった。ぬらぬらと黒と白に散らつくその存在はところどこに赤や緑の燦めきを零し目に悪いことこの上ない。
近頃めっきり調子の悪くなった片目を細めたシモンへ向け、やはりその存在は手を差し伸べていた。握れ、という友好ではない。ただ声の指向性を確定させるための仕草だ。
「確かにお前の選択は“この宇宙”を守った。
それは認めよう。事実だ」
陰の声は左右に高低に揺らめき一定しない。しかしだからこそ陰はその元々の存在に最も近い形をしていると言えた。
「しかし故にお前は、お前の世界は、他の次元を殺した」
殺された次元からやって来た陰は、元凶となった世界へ紛れ込むために陰へと身をやつしている。不安定なその身体はシモンが螺旋力で突けばすぐにも失われるような脆弱なものだ。それでも、メッセンジャーとしての役割を果たさんと陰は引き連れ落ち着きを取り戻しかと思えば歌うような声音で続ける。
「そう!
反螺旋との戦いに於いてお前が束ねた“確率”!
お前こそが世界の多様性を殺し、奪い、滅ぼしたのだ!」
波打ち際のように一定しない声、高笑いし、同時にすすり泣くその音の中に確かな憎悪が芯を与えていた。シモンの肩に乗ったブータが毛をそそり立てる。
「お前の存在しうる世界が幾つあったと思う?
お前の仲間の存在しえた世界が幾つあったと思う?
無限の可能性の海の中でさえそれはバランスを欠くに充分な数だった」
ぽっかりと開いた漆黒の穴、おそらくは眼であったであろう場所に便宜上シモンは視線を合わせた。互いの視線は交差することなく、陰はひたすらに役目を果たすことに没頭する。
「故に!
全ての宇宙が貴様の選んだ一つの宇宙へ反旗を翻す!」
宣言はどこか楽しげで悲しげだった。他の宇宙を滅ぼすという結果そのものはシモンの螺旋力がもたらしたものと代わらない。しかしそれでもこの世界を滅ぼさねば気の済まない、行き場を無くした魂達が渦巻いているのだ。
「己の宇宙を失った者、己の宇宙を歪められた者が、己の存在を歪め貴様の世界へ入り込み、元凶となったこの世界を滅ぼしに来る」
一つの宇宙を真実として選んだシモンの片目から、きらきらと緑の光が溢れる。それを受ける度、床に広がる陰はその端々に穴を開け次第に存在を縮めていった。だが勢いは止まらない。
「忘れるな螺旋の男!
束ねられたその切っ先が一点であるが故に、貴様の螺旋はその他の全てを否定するのだ」
のっそりと。腕らしき突起が天を指し示す。応じて仰いだシモンへ向けて、哄笑か憐憫かはたまた憎悪か解らない声が宣った。
「思うさまこの宇宙を守るがいい!
天の光の数程も、滅びがこの地に降り注ごう」
腕を遺して縮む陰はゆるゆるとその腕さえも光の粉を散らしながら分解していく。律儀に宣戦布告したその腕をシモンがドリルの先端で突けばそれだけでもうそこには影も形も無くなっていた。
「天の光は、…全て敵」
ぼそり呟く言葉に首元に控えたブータが己の言語で復唱する。
事ここに至りて、誓いを負いし螺旋の男が辿る道など一つしかなかった。
Powered by "Samurai Factory"