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飯は喰いたし、眠気は強し。 そんな感じののらくら雑記帳。
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Posted by - 2024.11.23,Sat
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Posted by 中の人:狐或いは右端 - 2008.06.05,Thu

出勤前だが母との時間差を利用してオマケを滑り込ませておきます。
申し訳ない、今回もロージェノムさんと弟分の人の話、数だけ水増しして三本。微妙に全部時系列ズレてて読みづらいという。
その他のもじゃらじゃら書いてます、めのことショタニキいつ更新するんだ、オオオ
でも既に睡眠不足。
どうでもいいけど母のパソコンマジ使いづらい!

オマケとの都合でまたも頂いた拍手コメントへの返信がこの位置です。
珍妙な配置ですが、どうぞご勘弁下さい。
拍手ありがとうございました!!
本当に申し訳ないのですが拍手の確認ができたのが昨晩の微妙なタイミングだったため、頂いたコメントへの返信が遅れております。
どうぞご容赦ください。申し訳ないです…
謝ることだけ山積み!管理人です!しょうもないです!



>需要様
 ほら何度も仰るから変な二つ名が管理人の脳にインプットされた!
安直な名前しかつけられない管理人です…すみません…その昔、ゲームボーイをゲボって略してて怒られました。
 そ、それはともかく有り難いお言葉嬉しいです!いいんですか、本当にいいんですかあんなので。そんなことを仰ると貴方の為だけに書くよ!ぐらいの勢いで鼻息荒くなってしまいますよ(大変に気持ち悪いですね、申し訳ない)。
呼んで頂けるだけで文章書き冥利に尽きるのですが、楽しんで頂けているとは…!
好き勝手やらかしすぎて心配この上なかったので、本当に嬉しいです。トンデモな話ばっかりで済みません。
 設定…というと、先代ラガンの乗り手は片目が螺旋眼で、螺旋力の影響で癖毛で、遺伝子異常で性別不明(男でも女でもない)で、ついでに性決定遺伝子に異常があるので免疫も弱いため病弱、とかそんなところが決まっていま…す…性別関係のところが訳わからなくて気持ち悪いですね、ごめんなさい。免疫関係の遺伝子は性別を決める、しかもX(XXで女性、XYで男性)の部分に乗っている為、ここに異常があると身体が弱くなるよという嘘設定です。嘘ばっかり、やりたい放題です!
 なんかもう本当土下座ものなのですが、今後もちまちま続くかと思われますので、目を通して頂ければえらい喜びます。早速今回も続けてみまし…た…(すぐ調子にのります)。
こればっかりでなく他にも色々ネタはあるので、細々更新していきたいです。
まずはパソコン直してから、ですがorz
コメントありがとうございましたー!








子供は丁寧に重ねたレポートを隣に置き、黙って床を見つめていた。少しは伸びた背丈のお陰で伸ばせば床につくはずの足は所在なげに浮いている。沈んだ空気を読み取って、アルマジロが拙い声で少年の名を呼んだ。遅れて応え鼻面を撫でてやる幼い横顔は血の気が薄く強ばっている。
壁に背を預け腕を組んだロージェノムに名を唱えられ細い顎が上がった。感情に従わず常に厳つい顔が、それでも不機嫌を示していると知って色違いの目が消沈する。それに鼻をならして広い掌が癖毛の頭を擦った。
「下らん」
おまえも惑わされるなとの叱咤に小さく頷きが戻る。とはいえ、それが心底ロージェノムの言葉を認めたからだとは叱った方も思いはしなかった。
物心つく前に売りに出された少年は、先頃までの抑圧の反動を示すように自分へ知識を詰め込んだ。昨日理解できなかったことを今日は基礎にまで落ち着けて、次から次へと書物を紐解く。時々医者にねだっては、研究室に出入りすることもあるのだとグアームからの告げ口もあった。とはいえロージェノムも乞われれば黙って戦艦の動力室へ伴ったのだからそれに文句のつけようはない。どこまで貪欲に知識と知恵を求めるのか一興にも思っていた。
ただ賢くなればそれが知りたくない現実でも理解する。今傍らに置いた書面もその一面だった。螺旋力がいつかは人を滅ぼすだろう、と予言めいた警告を発する研究は今のところ学会でもそう大きく取り扱われている訳ではない。人類の発展に寄与してきたエネルギーの源が逆に仇成す事例などこと欠かなかろうと肩を竦めたロージェノムにしてみても、これで人身売買の数が減れば仕事も楽になるという程度のものだった。
けれども少年にしてみれば軽く済む内容では無かったらしい。数値が語る裏付けも、文字が綴る内容も彼にとっては身に迫った。寄り添う獣を黄泉路から引き戻した時を思えば確かに螺旋力は欲望の力だ。人間はその望みが高じれば殺し合いすらする。その果てに滅びが来ることを少年はやけに身近に感じているようだった。
馬鹿馬鹿しい、とロージェノムは思う。人間同士の争いなどそれこそ枚挙に遑がない。彼自身毎日のように出動させられ血を見ることも希ではなかった。
それでも、人類は今日までを生き延びてきた。最後の最後で結局は歯止めが掛かり種を滅ぼすところまではいかない。自滅というプログラムが遺伝子に刷り込まれていない所為だ。
欲望という名の意志がその鎖を壊すのだと螺旋力を恐れる者達は言う。しかし、畢竟人の望みとは生き残ることだ。ならば螺旋力が人類滅びの一手となるとは考え難い。
なにより。
「…お前がそんなご大層なことをするか」
狭い額を指で払う。赤くなった部位を両手で押さえ、潤んだ目がじっと長身を見上げた。瞬き、不安と安堵を交互に映した目が緑の明滅を繰り返す。
やはり不安の種はそれかと呆れ果て、ロージェノムは紙束を丸めそれで白い頬を叩いた。こんな小さな、優しい生き物が人を滅ぼす悪鬼になるとは妄想もいいところだろう。
「万一そうなれば俺が止めてやろう」
本気ではあるがそうなるとは思ってもいない声音に、真剣味を帯びた囁きが本当?と問い返した。首肯してやると表情より先に零れた光が少年の喜びを伝える。自分を殺すという約束に応じた笑顔に、このお人好しと呟きが漏れた。主人の心が上向いたと知ってグアームが脇腹に擦りつきはしゃいだ声を上げさせる。その響きに死を呼ぶ不吉さはなかった。不穏を呼んだ書類もその後ダストシュートに落とされた。
ただ、ロージェノムが思うより人の恐れは強かった。彼は正に守ろうとした者の死によってそれを思い知らされることになる。

 

 

 


決めてしまえば行動は素早かった。
清々しい気分で辞表を送れば後は自由の身で、ロージェノムは颯爽と古巣を後にした。尤も、彼自身がそうと考えていただけで、本当は幾つもの悲鳴があがったのだが。
本来それもその筈で、生え抜きの特殊部隊となれば給与も名誉も蹴り飛ばせるようなものではないものだ。その分危険も山積するが、抜けた後に何をするのか訊かれてロージェノムの答えは私掠の宙賊だというのだからお話にならない。政府の公認を受けて賊を狩るのは専任部隊と一緒だが、荒くれ者の集団だ。愚にもつかない転落だと人は笑い、貶め、嘆きもしたが、そこにある自由はロージェノムの心を掴んで離さなかった。故に彼は何者の諫めも耳には入らなかったのである。
彼が直面したのは、もう随分馴染んだ少年が硬直する姿だけだった。
「守りたい奴だけを守ることにした」
なんでという至極当然の問いかけに、自信満々踏ん反り返って応える。
「そう…です、か」
歯切れの悪い返事をして青年にはまだ遠い背が俯いた。止めても無駄だという気性をよくよく知っているからだろう、反するような言葉はない。しばし口をつぐんだ彼は何かを言おうとして失敗した。それがなんだったのかに頓着せずロージェノムはどんなに整えても癖の直らない髪に手を置く。
「準備しろ」
「え」
至極当たり前に告げた言葉に気の抜けた音が漏れた。ふわりと巻き毛を伴って上向いた顔にロージェノムの口端が上がる。
「来い、幾らでも本物を見せてやる」
図鑑にも飽きただろうと疑いもせず言う男に煌めく瞳が縮まった。唖然として何度か瞬いた少年は笑おうとして失敗する。
「はい」
そっと目元を押さえて頭を揺らした姿に満足して、一度背中を叩いたロージェノムは先に部屋を後にした。
手に入れた船のエンジンを暖める為に向かったドックに見慣れた男が居ると気づいて眉間に皺が寄る。別れを告げに来たにしては、医者の足下に積み上がる荷物は多かった。餞別と思うには箱に書かれた専門用語が多すぎる。
「なんだ、お前も来るのか」
打ち合わせのない気安さに鼻で笑うと変わらぬ白衣が胸を張った。
「バカ野郎、お前等主治医も無しになにするつもりだ」
怪我人も病人も纏めて面倒見てやると息巻く医者が使い古した鞄を撫でる。
そこへさしたる間も挟まず追いついた少年が抱えてきたのは、医師に反してふてぶてしい顔をしたアルマジロ一匹だった。したことと言えば服を変えたことぐらい、それも安物の衣服から検査用の貫頭衣に替えただけで足下は靴さえない。
脆弱な身体をよりいっそう貧相にさせた姿に大笑いしたロージェノムに、借りていたものなので、と少年は至極生真面目に応えた。その頬を自分はその心意気を知っていると言わんばかりにグアームがべろりと舐める。
ゼロからのスタートにも程がある、と性分に笑った医者の隣に立って少年はロージェノムの艦を見上げた。三人で乗るには充分すぎる大きさに目を見開いて、検分しながら問いかける。
「これ…どうしたんです、ロージェノム」
「退職金だ」
余りはしばらくの飯と酒代しかない、と不満げに答えた男へ医者がそれでふんだくられたつもりかバカ、こりゃ最新式だと壁面に触れて言った。おそらくそれは今までロージェノムと組んできた人間の心遣いだったのだろう。
「人付き合いほど大事にするべきもんはないな」
感慨深げに言った医者は荷物運びを手伝わせようとしながらロージェノムを眺めた。無愛想者のくせ、情の深い人間には好かれる質なのだからここまで特な輩も珍しい。
「人徳、ねえ…」
言いながら箱を抱えた医者に、その倍量を渋々負ったロージェノムが意図を理解せず眉を上げた。
心得て手を出そうとした少年に、主治医はお前は良いから中を見てこいと促す。少しだけ迷い、しかし好奇心に勝てず痩せた後ろ姿が扉の奥へ消えた。情の深い者、の代表例から視線を外して医師はもう一度大男を見る。
恩恵を理解しない男は、やや不機嫌にこれはどこに運ぶんだと文句をつけた。

 

 

 


ロージェノムの艦に乗る奴は、病のやの字も知りゃしない。
まことしやかに語られる、冗談混じりのそれを誰が言い出したかは解らない。が、事実かの戦艦において風邪を始めとした病気の類で倒れた者を乗医も知らなかった。
ただ一人の例外を除いて。
…冗談はこう続く。
何故なら、全ての病を奴が負うから。
「…ついた二つ名が“万病”とはな」
苦々しく呟いた男の視線はぐったりと横たわる病人に注がれていた。医療台を常の寝床のように身に馴染ませた彼こそが"万病"、この戦艦の副艦長。
腕組み見下ろす大男、宙賊棟梁ロージェノムの片腕と目される男だった。
とはいえ熱に苦しみ白い肌を赤く染めた様子は二つ名にこそ相応しいものの経歴の一端すらも重ならない。平時であってすら痩身童顔の青年を一目で荒くれ者の仲間と判断出来る者はほぼいなかった。 
さりとてもし彼が互い違いの瞳の色を覗かせているのなら、勘の鋭い者であればその由来を知るだろう。力を揮おうとせずとも身の内に宿した螺旋力が零れる眸は規格外の異能をもつ証だ。とはいえ今はその意味を報せようにも睫毛が重なり光彩を垣間見ることは出来ない。浮く汗でやや伸びた髪が目蓋を伏せた横顔に張り付いていた。
野太い指がやけに優しく湿った癖毛を払う。気遣いを知るとは思えない容貌を持つ艦長、ロージェノムが載せた渋い顔はともすれば片腕の脆弱さを責めているようにも見えた。しかしその見方が正しくないことを付き合いの長い医者はよく知っている。証拠に、唸るに近い低い声は案じる口調で青年の体調を問い正した。
「寝てりゃあ治る」
どうせ解るまいと次第を極限までそぎ落とした医師の台詞に不満が返る。
「どうにかならんのか」
それが今呼び寄せた感染症の話でないことは容易に判った。だからこそ余計に医者は気ぶっせいに吐き出す。
「気の毒だがどうにもならん」
口端から零すのが紫煙ならどれだけ良いかという顔をしながら言い切った古い馴染みにロージェノムの貌が濁った。
「藪医者め」
苦々しく罵る理不尽に腐った声が応じる。
「医者だって人間だ。出来ることと出来ないことがある」
双方の合間に相手への苛立ちと自分の無力への怒り、不満をぶつけ合う不毛さが混じり合った。間抜けなやりとり、繰り返された論議。飽き飽きしているのに言わざるを得ず、舌打ちが相手へのものか自分へだったのかロージェノム自身にも判断がつかなかった。
無意味に流れる一触即発の空気を断ったのは、か細い戒めだった。
「…やめろよロージェノム。お医者様だぞ」
いつの間にか伸びた細く形の良い指が筋肉質の手首を握る。引かれるまま視線を降ろしたロージェノムが口の中で、だが、と反したのを病人が睨んで止めた。
「土下座すれば病気が治ってくれるか?ごめんなさいで傷口が塞がるか?無茶苦茶言うなよ」
覚えた鋭さをすぐに納めた彼は謝罪の瞳を医者に向ける。気勢を削がれ、それにほっともしたのか腕を組んだ医師が軽く指を上げて首を振った。
"万病"、その名が冗談で済まないことをこの場の人間はよく知っている。その病弱は後天ではなく、生まれついてのものだった。
性別決定と共に免疫情報を載せた遺伝子が欠損している彼は、個体としては非常に脆弱な存在でしかない。最先端技術を駆使して遺伝子治療を施したとしても、その負担に本人は耐えられない目算だった。
よしんば体力が保とうが彼に使うべき療法は人の領分を越えるとして法で禁じられてもいた。法の壁など恐れはしなくとも、知識に至るまでの困難に見合う結果が得られないことは目に見えている。
彼が成人するまで生き残れたのは螺旋力が身体能力を補ったからだ。しかしその力も際限なく使い続ければ衰弱を招く。とはいえこの自由を許された生活を守る為に彼が迷わず力を使うことは分かり切っていた。
人生の質の問題だ。彼は疾うに覚悟を決めている。他の誰が彼の命の終点に気づく前から、本人だけがその場所を見つめていた。
「病なんかじゃ俺は死にはしません。保証します。慣れてますから」
やけに切実な、どこか弱味を覗かせるロージェノムの顔に青年は笑う。密やかな声は確信を込めて誓った。
「あんたに恩を返すまで、死にはしないと決めたんだ」
切りよく手を離した彼はそれで仕舞いと目を閉じる。疲れたから眠らせてくれと訴える所作にロージェノムは無言で癖毛を撫でた。その触れ方はもう随分彼に馴染み、失われる日が来るとは俄に信じがたかった。

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